入管法改正(案)について

平成21年 6月 入管法改正()の概要について

 現在、国会では入管法改正()が論議されていますが、その法案が成立すると外国人登録法は廃止されます。そのため、外国人登録法の多くの規定が、入管法改正()に盛り込まれています。

そして、この法律案は可決・成立後、公布されてから、3年以内に、次の6から8のみは、1年以内に政令で定める日から施行されます。

それでは、次に法案の概略について説明します。

 

1 在留カードが発行されます

  外国人登録証明書が廃止されて、在留カード(特別永住者の方は、特別永住者証明書)が発行されます。ただし、3か月以下の在留期間の方、短期滞在の在留資格の方等は、在留カードは発行されません。

2 氏名・勤務先等が変更した場合には、入国管理局へ届け出を提出します

  住所や勤務先等を変更した場合には、住所を管轄する市町村役場に登録を申請していました。今後は、特別永住者を除いて、住所を除く氏名、国籍、勤務先や学校等が変更した場合や死亡した場合には、地方入国管理局に変更届を14日以内に提出します。死亡の場合は、親族又は同居者等が提出します。

  また、新規に上陸された方は、住所を定めた日から14日以内に住所の市町村役場に在留カードを提出した上で、届け出をする必要があります。

3 在留資格の取消事由に新たな事由が追加されます

  就労や留学等で在留している方が、正当な理由がなく3か月以上に渡って就労を行わなかった場合や教育を受けなくなった場合等には、在留資格を取り消される可能性がありました。今回、それらの事由以外にも、さらに、虚偽の住所地を届け出た場合、日本人や永九住者の配偶者の身分を有する者としての活動を継続して3か月以上行わない場合が、在留資格の取消事由に追加されます。

4 在留期間が5年に延長されます

 3年の期間を定めた在留期間は、5年に延長されます。今後、例えば、在留期間が、「5年、1年」となるのか、「5年、3年、1年」となるかは、法務省令(入管法施行規則)の公布を待つ必要がありますが、私見としては、「5年、3年、1年」になると予測しています。

5 1年以内であれば、再入国許可が不要となります

  有効な旅券及び在留カードを所持している方は、1年以内(特別永住者の方は、2年以内)であれば、再入国許可が不要となり、長期出国期間が、3年から5年(特別永住者の方は、4年から6年)に延長されます。また、有効な期間内に再入国ができない場合で、相当な理由があれば、1年を超えず、かつ、当初に許可が効力を生じた日から6年(特別永住者の方は、7年)を超えない範囲内で、期間が延長されます。

  また、私見ですが、在留カードを持たない16歳未満の方は、再入国許可がこれまでどおり必要と思います。

6 就労資格としての在留資格「技能実習」が創設されます 

  「技能、技術若しくは知識の修得を目的とする活動」と、営利を目的としない団体により受け入れられて行う「知識の修得」をする活動及びその団体の監理の下での機関での活動という2種類で、いずれもの場合も雇用契約を締結して行います。

7 在留資格の「就学」がなくなり、「留学」に一本化されます

   就学生が大学等に進学する場合に、在留資格を変更する必要がなくなります。

8 在留期間更新申請等をした者の在留期間の特例に係る措置

   在留期間の満了の日までに申請した場合において、申請に対する処分が在留期間の満了までにされないときは、当該外国人は、その在留期間の満了後も、当該処分がされる日又は従前の在留期間の満了の日から2月を経過する日のいずれか早い日まで、引き続き当該在留資格をもって本邦に在留することができます。これは、現行の入管実務を法制化するものです。

9 上陸拒否の特例に係る措置

   例えば、オーバーステイにより退去強制(5年間)された外国人である配偶者に対して、2年後に在留資格認定証明書を交付した場合、その後の再上陸を拒否しない規定がされています。これは、現行の入管実務との整合性を図るものです。

10 在留カードと特別永住者証明書の「国籍」蘭について

   「国籍」蘭が、「国籍の属する国等」蘭に変更されるため、「台湾」及び「パレスチナ自治政府」が記載されるようになります。